2009年12月30日水曜日

この時代の特徴は、銀行の資金調達の変化である

従来の銀行は預金者からお金を集め、預金利息に上乗せした金利で資金供給していた。ところが近年は融資を行なっている金融機関が貸出債権を担保として証券を発行し、それにより資金調達をすることが常套手段となってきたが、この連鎖は留まるところがない。
なぜなら、その証券を買った金融機関は、またその証券を担保に新たな証券を発行すれば限りなく資金が生まれることになる。
この方式で投資資金が膨張していくと通貨を管理する中央銀行が通貨の供給量(マネーサプライ)をコントロールしても実効性が低下することになる。
すなわち、金融バブル発生の根源となり得るのである。

インフレ率がマネーサプライの増減に応じて決定されるのは、リアルエコノミーがバーチャルエコノミーに対して優位に立っていた時代までである。

金融派生商品の種類は無数にあるが、もともとは「NASA」の宇宙工学の専門家が開発した数学を駆使した金融工学に基づく商品である。
具体的にはCDO(債務担保証券)・RMBS(住宅ローン担保証券)・REIT(不動産投信)などの多くの金融新商品が市場に出回っている。
これらをリスク回避のため複雑に組み合わせたものがそれで、その種類は膨大な数にのぼっている。
単純な投資信託などは顧客から集めたお金を多様な株などに投資して配当をするもので、基本的に債務担保証券とは異なるが、投信にサブプライムが組み込まれることもある。
サブプライムローンは、アメリカで開発されたものだが、借り入れからしばらくは金利のみを支払うシステムで、複数年後から元利を償還する制度である。
従って利息は高いが住宅価額の高騰が続いていたので充分支払いが可能であると設計されていたようだ。しかし、住宅バブルがはじけ不動産価額が下落しだした時点で返済率が下落し不良債権化したのである。

さらに今回はサブプライムローンを組み込んだ各種の金融商品が、サブプライムの焦げ付きに加えて格付けをしていたモノライン(monoline insure)と称するアメリカの金融機関に対する保証機関が破綻寸前に追い込まれ、格付けの信頼性が損なわれたことが問題の波紋を大きくしたのであった。
金融資本主義時代の象徴的な出来事であるといえそうだ。

この問題の収束はどうなるのかは誰も答えてくれないが、日本が資産バブルの崩壊を経験し、その後遺症から抜け出すのに10年かかった経緯からして、今回の金融バブルの崩壊は今始まったばかりで、この先かなりの年月がかかるのは避けられないだろう。

0 件のコメント:

コメントを投稿